Contents目次
Introduction歯石・歯垢は虫歯や歯周病の原因!
歯石や歯垢は、虫歯や歯周病の大きな原因です。
歯垢は、食べ物の残りや細菌が混ざり合って形成される粘着性のある塊です。
時間が経つと、歯ブラシでは落とせないほど歯に強固に付着する硬い歯石となります。
歯石や歯垢が歯についたまま放置されると、虫歯や歯周病が発生する恐れがあるため、きちんと取り除くことが大切です。
このページでは、歯石や歯垢がつく原因、放置するリスク、ケア方法についてご紹介しています。
当院では、歯石や歯垢の除去に加え、ホームケアのアドバイスも行っており、患者様の歯の健康をしっかりとサポートいたします。
ぜひご相談ください。
Introduction歯垢・歯石とは
歯垢とは
歯垢とは、食べ物のカスや細菌が結びついて形成される粘着性のある塊のことです。
白色や黄色味を帯びた乳白色をしており、一見すると歯と同化して見つけにくいです。
食後8時間ほどで作られ始め、放置すると膜のようになり、バイオフィルムに変化します。
歯垢は歯の表面や歯と歯茎の間に付着して、虫歯や歯周病を引き起こします。
たった1mgの歯垢の中には600種類・1億個以上の細菌が含まれており、粘着性があるため、歯ブラシで物理的に擦らないと落とすことができません。
歯垢が付着しやすい場所
・歯と歯茎の境目
・歯と歯の間
・奥歯の噛む面
・歯並びが悪くて隣り合った歯が重なっている部分
・不適合な被せ物と歯の境目
など
歯石とは

歯石は、唾液中のカルシウムやリンの成分が歯垢に取り込まれ、時間をかけて石灰化した硬い歯の汚れです。
歯垢が時間の経過とともにバイオフィルムに変化し、さらに時間が経つと歯石へと変化します。
歯石だけが虫歯や歯周病を引き起こすことはありませんが、歯石の表面はザラザラしているため、新たな歯垢の付着を促して虫歯や歯周病のリスクを増加させます。
歯石は唾液に触れやすい場所に特につきやすく、下の前歯の裏側や上の奥歯の外側によく見られます。
これらの場所には唾液腺の出口があり、唾液が豊富に供給されることで歯垢が唾液中のカルシウムと結合しやすく、歯石もできやすい部位です。
歯石が付着しやすい場所
・下の前歯の裏側
・上の奥歯の外側
Cause歯垢・歯石の原因
磨き残しがある
毎日の歯磨きでの磨き残しは、歯垢や歯石がつく原因です。
歯の表面や歯と歯の間に残った食べかすや細菌が時間とともに歯垢を形成し、それが固まって歯石になります。
歯ブラシだけで落とせる歯垢は全体の60%ほどと言われており、歯ブラシだけでのセルフケアには限界があります。
歯と歯の間の歯垢は歯ブラシでは落とせないため、歯間ブラシやデンタルフロスを使って落としましょう。
また、歯磨きの癖があったり、歯並びが悪くて磨きにくい場所があったりすると、磨き残しが多くなる傾向があります。
磨き残しによる歯垢や歯石の付着を防ぐためには、自分の口内環境に合った歯磨きの方法でブラッシングを行い、歯間ブラシやデンタルフロスのような補助用具を併用することが大切です。
専門的なクリーニングを受けていない
徹底的に歯磨きを行っているつもりでも、完璧に歯の汚れを毎日落とすのは難しいです。
また、歯垢が歯石に変わってしまった場合は、歯ブラシでは取り除くことができないため、歯科医院で専用の器具で落とす必要があります。
そのため、歯科医院で専門的なクリーニングを受けていない場合は、歯垢や歯石が溜まって虫歯や歯周病のようなトラブルを抱えている可能性があります。
当院では、歯石を落とすスケーリング、歯の根の汚れを落として新たな歯垢・歯石の付着を防ぐルートプレーニング、歯の表面を傷つけずに汚れや着色を効率的に落とすエアフローを取り入れております。
日々のセルフケアではカバーできない細部の歯垢や歯石を徹底的に除去し、歯を健康的で美しく保つことができるためおすすめです。
ドライマウスなどによる自浄作用の低下
唾液は口腔内の健康維持に欠かせない役割を果たしており、その1つが自浄作用です。
唾液には歯についた細菌や食べかすを洗い流し、口腔内を清潔に保つ機能があります。
しかし、ドライマウスによって唾液の分泌機能が低下すると自浄作用が弱まり、歯の表面に食べかすや細菌が残って歯垢となります。
歯垢が多くなると、時間の経過とともに歯垢が石化してできる歯石の量も多くなります。
ドライマウスになりやすいのは、機能的に唾液の分泌が少なくなりやすい高齢者やストレスを抱えている方です。
また、薬の副作用によって唾液分泌が減少する場合もあります。
このような方は歯垢や歯石がつきやすく、虫歯や歯周病のリスクが高いです。
Introduction歯垢・歯石を放置するリスク
虫歯

歯石や歯垢を放置すると、虫歯のリスクが増加します。
虫歯とは、歯垢に含まれる虫歯の原因菌が口内の糖分を餌として酸を生成し、歯を溶かす病気です。
人間の歯には天然の虫歯修復機能が備わっており、溶けた歯を元に戻す再石灰化という機能が備わっています。
しかし、歯垢が放置されて量が増えると必然的に虫歯菌の量が多くなって作られる酸の量が増え、再石灰化で歯を修復する機能よりも酸で歯が溶ける量が多くなり、虫歯になるのです。
また、歯垢が増えると歯に付着する歯石の量が増えます。
歯石の表面には新たな歯垢がつきやすいため、歯垢の量が増えて歯石が増えると、さらに新しい歯垢が付着して虫歯のリスクを高めるという負のループを生み出します。
歯周病
歯石や歯垢を放置すると、歯周病のリスクも高くなります。
歯周病は、歯茎や歯槽骨といった歯を支える組織(歯周組織)が少しずつ破壊される病気です。
虫歯と並んで、歯を失う二大原因の1つです。
歯垢には歯周病を引き起こす細菌も含まれており、歯周組織を破壊する毒素を生み出します。
歯と歯茎の境目についた歯垢が放置されると歯周病を発症し、歯石の上にさらに歯垢が付着することで病気の進行を促進するのです。
また、歯垢や歯石は歯周ポケットの中にも付着して歯周組織の破壊を促進し、歯を失うリスクを高めます。
歯周病が初期の段階であればセルフケアで歯垢を取り除くだけで回復できますが、進行すると深くなった歯周ポケットのケアができなくなり、歯周病が慢性化します。
深くなった歯周ポケットの中の歯垢や歯石は、歯科医院で専用の機械を用いたり、歯茎を切り開いたりして除去する処置が必要です。
口臭
歯石や歯垢の蓄積は、口臭を作り出す原因です。
口臭は、口内の細菌が食べかすや歯垢を分解する過程で、硫化水素やメチルメルカプタンなどの悪臭を放つガスを生成することで起こります。
歯垢の量が多くなると、生成されるガスの量が多くなるため口臭が発生しやすくなります。
口臭は歯が歯垢や歯石で汚れているだけでも起こる可能性がありますが、虫歯や歯周病などの病気と合わさり、さらに強烈な臭いを放つ場合があります。
特に歯周病にかかっている場合は、歯茎からの出血や膿によって口臭が強くなりやすく、口を開いただけで悪臭を放つことも珍しくありません。
歯垢や歯石を放置するだけでも口臭のリスクは高くなりますが、虫歯や歯周病を引き起こして口の健康を害するため放置しないようにしましょう。
Treatment歯垢・歯石の治療方法
スケーリング

スケーリングは、歯石や歯垢を除去するために行う処置です。
スケーラーと呼ばれる専用の器具を用いて、歯の表面から歯垢や固くなって歯ブラシで落とせなくなった歯石を丁寧に取り除きます。
歯と歯茎の境目に蓄積された歯石は、特に手入れが難しいためプロによるスケーリングが不可欠です。
スケーリングを行うことでセルフケアでは落とせない歯垢や歯石を除去でき、虫歯や歯周病の予防に大きな効果を発揮します。
当院では、2種類のスケーラーを使い分けてスケーリングを行っています。
超音波スケーラー
超音波の振動を利用して歯石を効果的に砕いて除去するスケーラーです。
短時間で広範囲の歯石を除去できます。
手用スケーラー
先の細い彫刻刀のような器具です。超音波や電気を用いず、手作業で歯垢や歯石を取り除くことができます。
ルートプレーニング
ルートプレーニングは、歯周病治療においてスケーリングの後に行われることが多い処置です。
歯茎の下の歯周ポケットにある歯の根面に付着した歯石や細菌を除去して滑らかな表面に整えます。
歯周組織の回復を促して歯周ポケットの深さを改善し、歯周病の進行を防ぐことができます。
また、歯の根の表面の歯垢や歯石を除去して新たな汚れの付着を防ぐことができるため、歯周病の再発防止にも効果的です。
ルートプレーニングは、手用キュレットという小さな刃物を用いて行います。
歯周ポケットの中で操作を行うため、痛みが気になる場合は麻酔を使用して治療を行います。
当院では、マイクロスコープのような細部を拡大して精密な治療を行う機器を備えているため、暗くて見えにくい歯周ポケットの中にある歯垢や歯石を細部までしっかりと取り除くことができます。
エアフロー
エアフローは、空気の力で微細なパウダーを歯に吹き付け、歯の表面や歯間、歯周ポケットに蓄積した歯垢やバイオフィルムを効率的に除去する機械です。
歯面を傷つけずに短時間で歯垢を除去でき、歯の表面についた着色物質も落とすことができます。
歯垢の除去による虫歯、歯周病、口臭の予防・改善に加えて、着色除去による審美性アップの効果も期待できる優れものです。
また、高速の水流がスケーラーやキュレットが届かないような細部にまで流れ込んで歯垢を落とすため、口の中がさっぱりしたような爽快感を得ることができます。
ワンランク上のケアが実現できるため、当院ではスケーリングや歯のクリーニングにプラスして行うのをおすすめしております。
Self careセルフケア
歯垢・歯石を発生させないためには、毎日のセルフケアがとても重要になります。
自宅で行えるセルフケア

自宅でのセルフケアは、歯石や歯垢を予防して虫歯や歯周病を防ぐために欠かせないケアです。
毎日、適切なセルフケアを行うことで口腔内の健康を維持することができます。
また、プロフェッショナルケアの効果をより持続させることもできるため、以下のことに気をつけてセルフケアを行うようにしましょう。
丁寧なセルフケア
歯石や歯垢を防ぐためには、丁寧に歯磨きをして歯石になる前に歯垢を落とすことが大切です。
歯磨きはできれば毎食後、少なくとも朝と夜の1日2回行います。
歯ブラシを歯に対して45度の角度で当てて左右に小刻みに動かし、歯と歯茎の境目を意識して磨きましょう。
歯と歯の間の歯垢は歯ブラシでは落とせないため、デンタルフロスや歯間ブラシを使って落とします。
食事をよく噛む
食べ物をよく噛むことも、歯石や歯垢を防ぐのに効果的です。
食事中にしっかりと噛むことで、唾液の分泌が促進されて自浄作用を高めます。
また、唾液は口腔内のpHバランスを保ち、酸による虫歯の発生も抑える効果が期待できます。
清掃補助用具の使用
自宅でのセルフケアをより効果的にするためには、清掃補助用具の使用も重要です。
デンタルフロス、歯間ブラシのようなツールを適切に使用することで、歯ブラシの届きにくい場所や歯と歯の間までケアできるようになり、歯垢や歯石の蓄積を予防することが可能となります。
デンタルフロス
隙間の小さな歯と歯の間に溜まった歯垢を取り除くのに効果的な清掃補助用具です。
歯と歯の間に入れやすいワックス付き、唾液に触れると糸が膨らんで歯垢を効率的に絡めとるスポンジ状のものなど、様々な種類があります。
歯間ブラシ
歯間の広い部分やブリッジの下などの清掃に効果的な小さなブラシです。
隙間の大きさに合わせて適切なサイズを選ぶことで、効率的に歯垢を落とすことができます。
適切なサイズは当院でもご相談いただけますので、サイズ選びに迷っている方はお気軽にお話ください。
Q&Aよくある質問
-
歯垢はどのくらいの時間で歯石になりますか?
-
歯垢は通常、48時間以内に硬化し始め、1週間ほどで歯石に変わります。
歯石は歯ブラシで除去できないため、歯石になる前に歯垢を落とす習慣をつけることが大切です。
-
スケーリングやルートプレーニングは痛いですか?
-
スケーリングは基本的に痛みを伴いませんが、歯周ポケットの深い部分にアプローチする場合や、ルートプレーニングを行う際は痛みを感じることがあります。
当院では、必要に応じて局所麻酔を使用して処置を行います。
-
歯石が再度付着することはありますか?
-
歯垢は毎日付着するため、歯垢の除去が不十分だと一度歯石を除去しても再度付着します。
定期的なクリーニングと適切な口腔ケアを続けることで、歯石付着のリスクを減らすことができます。
-
歯石は自然に取れますか?
-
歯に付着した歯石は自然に取れることはありません。
歯ブラシで擦っても落とすことができないため、歯科医院でのスケーリングなどの専門的なクリーニングが必要です。
-
歯垢や歯石の除去は保険適用されますか?
-
基本的には保険適用にて治療可能です。
ただし、使用する器具や処置の内容によっては自費診療となる場合があります。
詳しくはカウンセリングでお問い合わせください。
Doctor's messageドクターメッセージ

歯垢や歯石は、細菌の塊であり、虫歯や歯周病の原因菌などが含まれています。
除去せず放置してしまうと、様々なトラブルを招きます。
当院では、虫歯になってから治療するのではなく、虫歯にならないように行う予防歯科に重点を置いているため、定期的なクリーニングを推奨しています。
どんなに良い治療で治ったとしても、健康な歯に勝るものはありません。
今は感じなくても、潜んでいるトラブルがあるかもしれません。
しばらく歯科医院に通っていない方は、ぜひ口腔内のチェックにいらしてください。
エス歯科クリニック院長
池 洋典
最適かつ高精度な治療を
みなさまに
エス歯科グループでは、豊富な知識と経験を積んだドクターが
あなたに合った最適かつ高精度な治療を提供いたします。
機能的治療から審美的治療までお口に関するお悩みは何でもご相談ください。
監修者情報

- エス歯科グループ総院長 白井 崇浩 Takahiro Shirai
- [資格]
・厚生労働省認定歯科医師臨床研修医指導医
・ICOI(国際インプラント学会) 指導医・認定医
・ICOI(国際インプラント学会) 日本エリア支部長(Area Director)
・iACD歯科総合研究指導医・認定医(Interdisciplinary Diplomate)
・iACD国際歯科学会 本部終身理事
・iACD国際歯科学会 日本支部役員 日本理事
・iACDアジア太平洋地域執行委員会常任理事
・ノーベルバイオケア公認インストラクター
・ノーベルバイオケア インプラント プラチナメンバー
・インビザライン ブルーダイヤモンドプロバイダー・認定医(マウスピース矯正)
・Jリーグ 横浜FC 公認クラブデンティスト
・Jリーグ 横浜FC 取締役
・ベルギー1部リーグ シント=トロイデンVV オフィシャルクラブデンティスト
・臨床歯科麻酔管理指導医
・日本顎顔面美容医療協会 認定医
・日本デジタル矯正歯科学会認定医
・スポーツ歯学協議会スポーツマウスガード認定医
・京セラインプラント臨床マイスター
・新潟大学医歯学総合病院 歯科臨床研修管理委員会 研修実施責任者・指導歯科医
・一般社団法人日本口腔ケア学会 評議員
・NYU(ニューヨーク大学) Continuing Dental Japan Program指導医
[所属学会]
・ICOI 国際インプラント学会
・日本顕微鏡歯科学会
・日本口腔インプラント学会
・iACD国際歯科学会
・日本デジタル矯正歯科学会
・日本口腔ケア学会
資格 Qualification
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