Contents目次
Introductionあごの痛みでお悩みの方へ
あごの痛みは「顎関節症」と呼ばれ、日常生活に支障をきたすだけでなく、放置すると症状が悪化することのある病気です。 痛みがある、口を開けにくい、食事がしづらいといった症状が気になる方は要注意です。 これらの症状は数ヶ月ほどで改善する急性の場合もありますが、慢性化して日常の活動に影響を与える場合もあります。 あごの痛みや違和感は、早期に治療を受けることで痛みの軽減や症状の悪化を防ぐことが可能です。 当院では、確かな診断に基づき、マウスピース、歯科矯正による治療を行っております。 このページでは、原因、当院での詳しい治療内容、セルフケアについて詳しくご紹介しています。 あごの痛みは放置せず、早めに当院へご相談ください。
Explanation顎関節症とは?
顎関節症は、あごの関節や周辺の筋肉に異常が生じることで、痛みや動作の制限を引き起こす病気です。
主な症状には、あごを動かす際の痛み、口を開けるときのクリック音、さらには口を十分に開けられないことなどが含まれます。
これらの症状は、ストレスや食いしばり、歯ぎしりなどが原因で起こることが多く、放置すると症状が悪化する可能性があります。
次のような症状に当てはまる方は、顎関節症になっている可能性があります。
早めに当院を受診していただくのがおすすめです。
・あごを動かしたときに痛みや不快感がある
・口を開けたり閉じたりするときにカクッというクリック音やポキポキ音が鳴る
・口が十分に開かない、または開けにくい
・顔や耳の周辺に圧迫感や痛みを感じる
・噛むときに痛みを感じる、強く噛むことができない
・口を開け閉めするときに、あごが真っ直ぐ動かない
など
特に、口が開かなくなる症状はいきなり現れることもあります。
口が開かなくなることで食事や会話に支障が出ることもあるため、気になる症状があれば早めに歯科医院を受診しましょう。
Type顎関節症の種類
筋肉の障害(I型)
顎関節症のI型は、主にあごを動かす筋肉の異常によって生じる障害です。
咬筋や側頭筋のようなあごを動かす筋肉が過度に緊張したり、負担がかかったりすることで、あご周辺に痛みやこわばりが発生します。
口を開けるときに痛みがありますが、顎関節には異常がないのが特徴です。
他に首や肩の筋肉痛のような症状をともなうこともあります。
靭帯の障害(II型)
顎関節症のII型は、顎関節を支える靭帯や関節包(関節を覆う組織)のダメージによって引き起こされる障害です。
このタイプの顎関節症は、あごの関節に問題が生じて、痛みや口が開かなくなるなどの違和感が発生するのが特徴です。
いきなり大きな口を開けるようにしてあごを大きく動かしたときに、顎関節の靱帯が伸びたり傷ついたりして起こります。
また、加齢によって顎関節が弱くなったり、歯ぎしりや食いしばりが関節に負荷をかけることでも起こります。
関節円板の障害(III型)
顎関節症のIII型は、顎関節内にある関節円板(軟骨)が正常な位置からずれてしまうことで起こる障害です。
関節円板とは、下あごの骨(下顎頭)と頭蓋骨(下顎窩)との間でクッションの役割を果たす軟骨です。
あごのスムーズな開閉を助けますが、何らかの原因で円板がずれるとあごの関節の動きに異常が生じて顎関節症を発症します。
歯ぎしりや食いしばりのような強い負荷や、外傷、老化が原因で起こります。
骨の変形(IV型)
顎関節症のIV型は、顎関節の軟骨がすり減ったり骨が変形したりすることで起こる障害です。
あごの関節を動かしたときに下あごの骨(下顎頭)と頭蓋骨(下顎窩)同士が直接接触して痛みや機能障害が生じます。
口の開閉の際にゴリゴリとした音や感覚がするのが特徴です。
顎関節症を長い間放置することによる骨の変形、加齢による関節円板の劣化、変形性関節症、関節リウマチ、変形性関節炎などの骨の病気が顎関節に現れることが原因で起こります。
Cause顎関節症の原因
顎関節症には、日常生活の習慣や姿勢が大きな影響を与えることがあります。
以下のような癖や状況に心当たりがある方は、特に注意が必要です。
頬杖・うつぶせ寝
頬杖やうつぶせ寝の癖は、顎関節に対する圧力やストレスを増加させるため、顎関節症の原因となることがあります。
頬杖やうつぶせ寝は顎に不自然な圧力をかける姿勢です。
顎関節が不自然な方向に引っ張られると、関節や周辺の筋肉にストレスがかかります。
そうすると、顎関節に負担がかかり、痛みや炎症が生じる可能性があるのです。
また、頬杖による圧力が顎関節の位置をずらしてしまい、顎関節症の症状を引き起こすこともあります。
歯ぎしり・食いしばり・ストレス
歯ぎしりはや食いしばりは、無意識に歯を強くこすり合わせたり噛み締めたりする行為です。
顎の筋肉や顎関節に強い負荷を与えるため、長期間にわたって歯ぎしりを続けると顎関節の軟骨や靭帯が損傷し、顎関節症を引き起こします。
また、ストレスは歯ぎしりと食いしばりを引き起こし、間接的に顎関節症を引き起こします。
ストレスがある状態が続くと、筋肉が常に緊張するため顎関節の痛みや不快感が慢性的な症状へと発展することもあります。
片側だけで噛む
片側だけで噛む習慣は、顎関節にさまざまなダメージを与えて顎関節症を引き起こすことがあります。
食べ物を片側だけで噛むと顎の片側だけに過剰な力がかかり、顎関節や筋肉に負荷をかけることで炎症や痛みを生じさせます。
長期間この習慣が続くと、片側の顎関節にかかる負担が増加し、顎関節内の軟骨や靭帯にダメージを与えるのです。
また、片側だけで噛むと咬み合わせが偏るため、顎関節の位置がずれて動きが不自然になり、顎関節症を引き起こすこともあります。
歯科治療後
歯科治療後も、噛み合わせの変化により顎関節症が発症する場合があります。
これは、詰め物、クラウン、インプラントなどの治療が行われた場合に、新しい修復物が咬み合わせに影響を与えるためです。
噛み合わせが適切でないと、顎関節に不自然な力がかかって顎関節症を引き起こすことがあります。
当院では、新しい修復物を入れたあとは十分に噛み合わせの高さを確認いたしますが、患者様の中には噛み合わせを調整する過程で違和感があるのかないのか、よく分からなくなってしまう方もおられます。
ご自宅に帰られてから噛み合わせに違和感があると感じた場合は、早めにご連絡ください。
速やかに再調整をいたします。
Treatmentエス歯科の顎関節症に対する治療
マウスピース(ナイトガード)
マウスピース(ナイトガード)は、顎関節症の症状を軽減するための効果的な治療方法の1つです。
一般的に睡眠中に上顎にだけ装着するもので、顎の筋肉や関節への負担を軽減し、症状の緩和を目指します。
当院では、ハードタイプの硬めのマウスピースと柔らかめのソフトタイプから患者様に合うものを選択し、オーダーメイドで作成いたします。
患者様の口の型取りを行い、歯にピッタリ合うナイトガードを作成させていただきます。
ナイトガードには、さまざまな効果があります。
主な効果は歯ぎしりと食いしばりの軽減です。
上下の歯の直接的な接触を防ぐことにより、歯ぎしりや食いしばりによる負担を軽減し、顎の筋肉や関節にかかる圧力を和らげて痛みや不快感を減少させることができます。
また、顎関節の過剰な動きや衝撃を吸収して保護することで、関節の摩耗や損傷を防ぎ、顎関節症の進行を抑える効果もあります。
さらに、ナイトガードは就寝中の歯ぎしりや食いしばりから歯を保護するのにも役立ちます。
歯の磨耗が起こりにくくなるため、歯を健康的に保つ効果が期待できます。
ボツリヌス注射
ボツリヌス注射は、咬筋にボツリヌス毒素を注入することで筋肉の過剰な緊張を緩和する治療法です。
歯ぎしりや食いしばり、ストレスによる筋肉の緊張が原因で起こる顎関節症の改善に有効です。
あごの筋肉の緊張が緩和されることで、顎関節にかかるストレスや圧力が減少します。
これにより、顎関節症によって引き起こされる痛みや不快感の軽減が期待できます。
また、ボツリヌス注射であごの筋肉の緊張が緩和されると、筋肉が痩せてフェイスラインがほっそりする効果も得られる場合があります。
ボツリヌス注射は、数日から数週間で効果が現れ始めますが、効果は永久的ではありません。
経過を見ながら3〜6ヶ月ごとに必要に応じてボツリヌス注射を行うといいでしょう。
生活習慣のアドバイス
顎関節症の原因に頬杖や片噛み、うつぶせ寝などの癖、ストレスによる筋肉の緊張がある場合は、生活習慣を見直すことで顎関節症の症状を和らげることができます。
頬杖やうつぶせ寝のような顎関節の原因となる癖は意識的に止めるようにしましょう。
片噛みは、食事のときに左右の歯で均等に噛むように意識します。
これにより、顎関節への負担が均等になり、片側の筋肉や関節に過剰なストレスがかからなくなります。
また、ストレスによる歯ぎしりや食いしばり、筋肉の緊張が起こりやすい場合は、趣味やリラックスする時間を作り、ストレスを軽減することが大切です。
深呼吸や瞑想、軽い運動などのリラクゼーション法を取り入れるのもストレス管理に有効です。
Selfcare顎関節症のセルフケア
顎関節症の症状を軽減するためには、日常生活の中でのセルフケアが重要です。
簡単に実践できるセルフケアの方法をご紹介します。
ストレスをためない
顎関節症はストレスが大きな要因となることがあります。
ストレスを上手に管理して顎への負担を減らすためのセルフケアとして効果的なのは、ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動です。
自分の好きな趣味やリラックスできる活動を定期的に行い、十分な睡眠を摂ることも大切です。
質の良い睡眠は、心身を回復させてストレスホルモンの分泌を抑えるため、顎の筋肉がリラックスしやすくなります。
日常生活の癖を見直す
顎関節症は、日常生活のちょっとした癖が原因で悪化することが多いです。
両側の歯でバランスよく噛むことを心がけ、片側の筋肉や関節に負担をかける片噛みは止めるようにしましょう。
頬杖やうつぶせ寝のような顎関節症を招く癖も同様です。
無意識のうちに行っている歯ぎしりや食いしばりは、寝る前にリラックスする時間を取り、ナイトガードを装着することで、睡眠中の歯ぎしりを予防できます。
緊張やストレスを感じた際に、無意識に食いしばっている場合は、気づいたタイミングで意識的に上下の歯を離すようにします。
ストレッチ
ストレッチは、筋肉の緊張をほぐして顎関節の柔軟性を高める効果があり、顎関節症の緩和に役立ちます。
あご・首・肩周りのストレッチを行い、顎関節やあごの筋肉を緩めてあげましょう。
ストレッチは無理のない範囲で行い、痛みを感じる場合は中止します。
また、ストレッチと合わせてマッサージも取り入れると、さらに筋肉の緊張緩和に効果的です。
特に、頬にある咬筋や耳の上から頭頂にかけて放射状に走っている側頭筋に手を当てて軽く揉みほぐしましょう。
マッサージは、強く押しすぎないように注意して、ゆっくりとした動作で行うようにします。
やりすぎると逆効果になるため、気をつけましょう。
Q&Aよくある質問
-
顎がカクカク鳴るのは顎関節症ですか?
-
顎がカクカク鳴る症状は顎関節症の1つのサインです。
痛みをともなわない場合でも、放置すると症状が悪化する可能性があるため、早期の対応が大切です。
-
顎関節症は自分で治せますか?
-
軽度の顎関節症であれば、セルフケアや生活習慣の改善で症状が改善することもありますが、症状が続く場合は治療が必要です。
治療が必要かを含め、まずはご相談ください。
-
顎関節症の治療にかかる期間はどのくらいですか?
-
顎関節症の治療期間は、症状の重さや治療方法によって異なりますが、数週間から数か月以上かかることがあります。
早いうちに治療を受けていただく方が、回復は早い傾向があります。
-
顎関節症は完全に治すことができますか?
-
顎関節症の治療は、症状の原因や重症度によって異なります。
軽度であればセルフケアや生活習慣の改善で改善することが多いですが、根本的な原因を特定して治療を継続することが重要です。
-
顎関節症がひどくなると手術が必要ですか?
-
顎関節症が重症化し、他の治療方法が効果を示さない場合には、手術が検討されることがあります。
しかし、多くの場合は非手術的な治療で改善が見込めます。
Doctor's messageドクターメッセージ
顎関節症を発症した約7割の方は1年以内に症状が軽減していくといわれていますが、症状が1週間以上改善しない場合は、受診を検討してください。
適切な治療やケアを行わないと、悪化する恐れがあります。
顎関節症の症状は、重大疾患ではないため軽視しがちですが、将来を考えると改善が必要になります。
顎関節症にはいくつか種類があり、状態に合わせて治療法も異なるため、当院でぜひチェックを受けてみてください。
エス歯科クリニック(上大岡院)院長
池 洋典
最適かつ高精度な治療を
みなさまに
エス歯科グループでは、豊富な知識と経験を積んだドクターが
あなたに合った最適かつ高精度な治療を提供いたします。
機能的治療から審美的治療までお口に関するお悩みは何でもご相談ください。
監修者情報
- エス歯科グループ総院長 白井 崇浩 Takahiro Shirai
- 厚生労働省認定歯科医師
厚生労働省認定臨床研修医指導医
ICOI(国際インプラント学会) 指導医
ICOI(国際インプラント学会) 認定医
ICOI(国際インプラント学会)日本エリア支部長
iACD歯科総合研究指導医
iACD歯科総合研究認定医
iACD国際歯科学会日本支部役員日本理事
ノーベルバイオケア公認インストラクター
ノーベルバイオケアインプラントプラチナメンバー
インビザラインブラックダイヤモンドプロバイダー認定医
Jリーグ 横浜FC公認クラブデンティスト
Jリーグ 横浜FC取締役
ベルギー1部リーグシント=トロイデンVVオフィシャルクラブデンティスト
臨床歯科麻酔管理指導医
日本顎顔面美容医療協会認定医
日本デジタル矯正歯科学会認定医
スポーツ歯学協議会スポーツマウスガード認定医
京セラインプラント臨床マイスター
新潟大学医歯学総合病院歯科臨床研修管理委員会研修実施責任者・指導歯科医
新潟大学医歯学総合病院歯科臨床研修管理委員会指導歯科医
一般社団法人日本口腔ケア学会 評議員
ニューヨーク大学Continuing Dental Japan Program指導医
資格 Qualification
ドクターコメント Doctor comment
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