エス歯科グループにおける
歯科医師の教育制度
目次
01.エス歯科グループが歯科医師の教育を重要視している理由
02.歯科医師を育成するための社内体制・取り組み
03.他クリニックの歯科医師への研修・セミナー
04.エス歯科グループが目指す歯科医療の未来
05.さいごに(すべては患者さまへの還元を第一に)
エス歯科グループの最前線で活躍する歯科医師たちが、日々の診療に懸ける想いや、歯科医療のリアルな現場について語る連載企画「ドクターコラム」。
患者様が生涯にわたってお口の健康を守り、「人生100年時代」を最高の笑顔で楽しんでいただくために――。私たちが大切にしている医療への信念や、普段の診療の中ではなかなかお伝えしきれない「高度な治療を支える裏側」を、専門医の視点から定期的にお届けしていきます。
エス歯科グループが歯科医師の教育を
重要視している理由
クリニックを選ぶ際、最新の設備や画期的な治療法にどうしても目を奪われがちですが、質の高い医療を「安全に・確実に」提供し続けるための鍵は、それを扱う「歯科医師の技術力と人間性」に他なりません。
エス歯科グループは、なぜ組織を挙げてドクターの育成に情熱を注ぎ、妥協のないクオリティ・コントロールを徹底しているのか? 今回はエス歯科グループ総院長の白井先生に、高度な治療を裏で支える「教育へのこだわり」と、患者様への想いをインタビュー形式でたっぷりと語っていただきました。
目指すのはグループ全体における治療技術の均一化
―エス歯科グループが歯科医師の教育を重要視されている理由を教えてください。
歯科医療というのは「技術職」なんですね。だからこそ、教育による技術の底上げというのはすごく大事だと思っています。それを学校で学べればいいのですが、実は、実際の臨床現場で使える生きた技術と、学校の教科書で学ぶ内容とでは、どうしても乖離している部分があるんです。
そんな乖離がある中で、診断一つをとっても、個々の歯科医師の考えや感覚だけに頼ってしまったり、まだやったことのない治療を見よう見まねで進めてしまったりすると、本来あるはずの細かいチェックポイントを飛ばして「とりあえず」とか、なし崩しに治療を進めてしまうことになりかねません。そういうことが起きると、やっぱりトラブルにもつながりますし、何より一番困るのは治療を受ける患者様です。
患者様が本当に質の高い治療を安心して受けられる体制を守るために、組織としての教育体制というのは絶対に不可欠だと考えています。
最新の医療技術の追及は患者様の喜びの為に
―最新の医療技術を取り入れることも教育の重要な要素なのでしょうか?
私がエス歯科グループを開業した当初から掲げているコンセプトに、「自分自身が治療を受けたいと思える歯科医院、家族や友人に紹介したくなる歯科医院」というものがあります。
ここ10年を振り返るだけでも、治療の仕方や技術というのは本当に劇的に変わってきています。そうした変化に対して常にアンテナを張り、最新の医療技術を常に取り入れていくというのは我々医療従事者の使命です。ただ新しい技術を取り入れるだけでなく、それを確かなスキルとして身につけ、患者様にしっかりお返しできる形を常に取っていくことが大切なんですね。
歯科医師たちが最新の知見を取り入れ、学ぶだけでなく磨き続けることこそが、最終的に患者様の大きな満足感や心からの喜びにつながっていくと確信しています。
人間性の重視と誰もが成長できる教育システム
―教育システムにおいて、治療技術以外に重視されていることはありますか?
「教育」と一言で言っても、単に知識や技術だけじゃなくて、医療人としての根本的な考え方だったりとか、立ち振る舞い、人間性の部分がすごく大切なんです。そういった部分がないと、どんなに素晴らしい技術を持っていても、いい臨床に適している歯科医師にはならないので、技術以外の部分もしっかり教育していくことが大事だなと思っています。
また、個人の能力だったり、その時々のモチベーションで左右されることなく、エス歯科グループ全体として、入職した全員が同じ方向を向いて、きちっと着実にステップアップしていけるシステムが必要です。私たちは、誰もが高い水準の治療技術を確実に身につけられる環境づくりに力を注いでいます。
歯科医師を育成するための
社内体制・取り組み
体系化された「最短距離のカリキュラム」とそれを支える外部支援
―具体的に、エス歯科グループ内ではどのような教育カリキュラムを実践されていますか?
僕が若かった頃は、マニュアルもなくて「先輩のやっているところを見て学べ」みたいな時代でしたけど、今は情報もたくさんありますよね。
歯科医師が最短距離でしっかりとした技術をつけていくという意味では、しっかりしたカリキュラムがあって、しっかりしたメンター(指導者)がいて、着実にステップアップしていくシステムが必要だと思うんです。
エス歯科では、法人全体で月に2回、グループ全体の歯科医師全員が一同に集まって、症例検討会やミーティングを実施しています。そこでは意見交換だったり、症例発表、新しい技術の勉強会を行ったり、外部から大学の教授陣や著名な先生を招聘してセミナーをやってもらったりしています。
また、新卒の歯科医師には1年間の特別なカリキュラムがあって、各院長陣が専門分野に分かれて丸一日実習や講義をするなど、徹底したサポート体制を敷いています。
自信を育む実践型トレーニング
―座学だけでなく、実習などの実践を教育で重視されている理由を教えてください。
何かを学ぶときって、情報を頭に入れて理解するという「インプット」と、それを模型や実際の臨床で手を動かして形にする「アウトプット」の両輪が成り立たないと、実際の歯科医師としてのレベルアップは達成されないんですね。頭でっかちになるんじゃなくて、手がしっかり動く歯科医師になっていかないといけません。
たとえばインプラントに関しては、毎年ノーベルバイオケアのセミナールームを貸し切って、1日で50本ものインプラントを埋入するという徹底した模型実習を行っています。思う存分実習ができるので、自分がイメージできる形になってすごく自信もつきますし、患者様へのコンサルもより具体的になります。
実際の患者様にオペを行う際も、最初は僕が一緒に入ってゼロからしっかり指導するなど、実践を通じてステップアップできる環境を整えています。
院長クラスも刺激を持って高め合う環境
―若手だけでなく、院長クラスのベテランの先生方も学び続ける風土があるとお聞きしました。
エス歯科グループの強みは、新人だけじゃなくて、上のベテランの先生までも常に学ぶ姿勢を失わず、みんなで高め合っている環境があることです。それぞれが外部の講習会に行くのはもちろん、ニューヨーク大学のプログラムに参加して卒業した先生だったりとか、社会人大学院に通っている先生もいます。
先日は、エス歯科の歯科医師5名がネパールのカトマンズへ行って、海外の歯科医師相手にプレゼンテーションをしてきました。そういった、普段とは異なる環境に身を置いて外の世界とも接し、刺激を受けることって、歯科医師としての成長には欠かせないことなんですよね。内部だけでなく外部向けにも、常に高みを目指す文化が根付いています。
※ノーベルバイオケアと、ネパールを代表する教育機関カトマンズ大学が共同主催するセミナーに、エス歯科グループの歯科医師が講師として参加いたしました。
他クリニックの歯科医師への
研修・セミナー
インストラクターとしての伝承は自身の成長の機会
―グループ内だけでなく、他クリニックの歯科医師に向けても研修やセミナーを行っているのはなぜですか?
僕はノーベルバイオケアというインプラントの会社のインストラクターもさせていただいているんですが、自分がこれまでやってきたことを外に向けて発信していくことは、治療の正当性と技術研鑽という意味ですごく必要だと思っています。
人に物を教えるのって、自分が3倍、5倍理解しないと絶対に教えられないんですよ。だからこそ、外部の先生方に指導するという緊張感を持って自分自身の臨床を進めていくことは、自分にとってもいい機会、チャンスになっているかなと思っています。
歯科医療の発展を目指すのは患者様の為に
―技術伝承の目的として日本の歯科医療全体の質の向上についても口にされますが、どのような思いがあるのでしょうか。
歯科医療というのは、患者様の大事な口腔内を預かるという大変な使命を持った職業ですから、絶対にミスは許されないんです。これからインプラントを今から学びたいという若い先生たちにも、技術をアップデートしたいベテランの先生にも、「正しいインプラント治療」をしっかり習得してもらうのはすごく大事なことなんですね。
それはその先生自身のためでもありますし、何よりその先生の先にいる患者様にとっても本当に大事なことだと思います。正しい治療、正しい技術をどんどん伝えていくことが、歯科医療の向上と発展につながるんじゃないかなと、そういう思いでやらせていただいております。
歯科医師としての「人間性」と「技術」をバランス良く鍛える
―技術を教える中で、歯科医師としての心構えについてはどのように伝えていますか?
技術を磨くことと同じバランスで、患者様の悩みや困っていることに真剣に向き合えるマインドを持ってほしいなと思います。
すぐに治療に取り掛かるんじゃなくて、まずはしっかりと話を聞く、それを理解して共感する。本当の困っている部分や、その裏にある潜在的な欲求だったり希望まで汲み取れるようなコミュニケーション能力、つまり「聞く力」ですね。 そういったコミュニケーション能力と人間性、そして技術という部分を、しっかりとバランスよく兼ね備えた歯科医師になってほしいなと強く思っています。
エス歯科グループが目指す
歯科医療の未来
社会的貢献を通じた歯科業界の地位向上を目指す
―エス歯科グループとして、今後歯科業界全体にどのような影響を与えていきたいとお考えですか?
世の中にはいろんな形の歯科クリニックがあって然るべきだと思うんですが、私たちがエス歯科グループとして業界にできる最大の貢献というのは、正確な診断ができて、幅広い技術を持ち、真っ当な治療を出来る歯科医師を増やすことだと思っています。
それに加えて、エス歯科グループはスポーツ支援などにも力を入れていて、例えば他業種と肩を並べてサッカーチームのユニフォームに名前を入れるといった取り組みもしています。 これも、歯科業界全体の社会的地位を押し上げていく一助になっているんじゃないかなと思います。歯科業界が今よりもより世の中に貢献できるように、そしてもっとリスペクトされるような風土になるといいなという思いで、グループとして取り組んでいます。
妥協のないクオリティ・コントロールが規模拡大を支える
―医院の規模が拡大していく中で、治療の質を維持・向上させるためのこだわりを教えてください。
2014年にエス歯科グループを開業して、少しずつクリニックも増えて人も増えてきました。一般的に組織の規模が大きくなったり人が増えたりすると、どうしても組織のクオリティは下がっていったり、ムラが生まれたりといったことが多くなると思います。
エス歯科グループではクオリティをコントロールして、むしろ今よりもどんどん上げていくことが一番大事だと思っています。むやみに規模を大きくするというよりは、自分たちのできる範囲内で、患者様のため、そして歯科業界のために、しっかりとした治療を提供して伸びていく形にしていきたいなと思っています。
研修医へ贈るアドバイス
―これから臨床研修の施設を探す、若い歯科医師の先生方へアドバイスをお願いします。
これから研修医になる先生方は、大学病院や総合病院、開業医といろんな環境がある中で、どこで研修をするかすごく悩むと思うんですが、友達から聞いたとか他者からの情報じゃなくて、まず自分の目でしっかり見た情報を自分なりに分析してほしいんです。
その中で「仕事が楽そうだ」とか「終わる時間が早い」とかそういうことではなくて、厳しい環境であっても「自分が一番成長できそうな環境を選ぶ」というのが、僕からのアドバイスになると思います。
患者様へのメッセージ
―最後に、この記事を読んでエス歯科の治療を検討されている患者様へもメッセージをお願いします。
エス歯科グループを開業するときに掲げた「自分自身が治療を受けたいと思える歯科医院、家族や友人に紹介したくなる歯科医院」というコンセプトは、今でも全く変わっていません。
医療技術がどんどん進化する中で、最新のアップデートをしっかり行い、それを目の前の患者様に「お返し」できる形を常にとっています。いろんな患者様が来られますが、その方にとっての可能なベストな選択を提示して、一緒に治療を考えてしっかり治していく「二人三脚」のクリニックでありたいですね。
新人からベテランまで常に学ぶ姿勢を忘れず、みんなで高め合っているこの環境が、全て患者様の最高の笑顔と心からの喜びにつながっていくと、僕は信じています。




